カンボジア:スタン・ミエンチャイのゴミの山で暮らす子供たち

 カンボジアの首都プノンペンにある最大のゴミ集積場、スタン・ミエンチャイ。集積場は6ヘクタール近くに及び、分別されることなく積み上げられたゴミの山からは大量のメタンガスが発生し、それが燃え、あたり一帯を有毒な煙が覆っている。

 プノンペンの低所得者や田舎の村から仕事を探しに来て、結局仕事を得ることができずにこの場所にたどり着いた人々が集積場の周囲に掘っ立て小屋を建てて暮らしている。その数は2000人に近くにものぼり、そのうち600人ほどが子供たちだ。支援団体によると、このゴミ捨て場には、売春によってエイズを患ったり、薬物の乱用により両親を亡くした孤児が多く住んでいるという。

 集積場に入ってきた山積みのゴミを積んだトラックは平坦な場所に無造作にゴミを落としていく。その周囲に集まった人々は、先を曲げた鉄の棒でゴミをかき分けながら、主に金属類やビニール類を集めていく。

 大人で1日平均4000〜5000リエル(100円〜130円)ほど、子供たちでその半分程度稼ぐ。家族全員で田舎から出てきた者の中には、出身地で稼いでいた額を上回る収入を得る者もいるというが、その環境は劣悪だ。(2006年)

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